体質を変える
不快な体臭をなくすには。
エチケットという社会的な観点から見ると、自分のカラダのにおいはコントロールすべきものである。相手に不快感を与えないのはもちろんのことだが、それが行き過ぎても、相手を驚かせてしまうことだろう。相手にわからないさりげなさで、においのケアを・…
汗に対するケア
まず汗をかかないように心がけるのが第一。ドタバタ走り回ったり、あわててしまうと、余分な汗をかく。汗をかいても大丈夫な服装を心がける。吸湿性のよい下着や汗取りパッドなどの工夫がそれにあたるだろう。もし汗をかいてしまったら、そこに雑菌が繁殖しないように、早めに汗をふく。大量の汗をかいたら、下着を替えることも。家に戻ったら、風呂に入るなど、ゆったりした気分で汗を落とす。ともすれば時間に追われて、ないがしろになってしまうが、汗に対するケアはこれが王道であろう。
カラダの内側からのにおいケア
草本的に体質改穆沙中心戸なる。まずカラダの中ににおい物質を発生させないこと。それには胃腸の働き、肝臓の働きを十分機能させる生活習慣、食生活が第一。胃腸の働きを活性化するのは、まず腸内の善玉菌をふやし、悪玉菌を減少させる食生活が求められる。腸内の善玉菌を活性化するのは、オリゴ糖。オリゴ糖を含む大豆やごぼう、アスパラやタマネギ、ハチミツが有効だ。また、食物繊維も悪玉菌をきれいに掃除して体外に排出する。つまり、悪玉菌の出した毒素や有害物質、悪臭物質などもまとめて吸着し、便として体外に排出する。豆類、海藻類、こんにゃ
くなどが食物繊維をたくさん含んでいる。
心の内側から見た「体臭恐怖」「自己臭恐怖」
人間関係の悩みは、すべて他人と自分を比較したときに感じる劣等感から生れるといっても過言ではない。そのほとんどが対人関係から生れるのだ。心理学にいう対人恐怖とは、自分か悪印象を与えているのかも、変に見られているのかも、軽蔑されているのかも、という恐怖にさいな
まれているのだ。
カラダのにおいというのは、急に変えようと思い立っても変えられるものではない。体臭恐怖とは、普通の人がさまざまなカラダのにおいを気に病むことから、どちらかといえば神経症的なもの、さらには統合失調症の一症状である妄想に類するものまで、を含む広い意味で使われる。
一方、自己臭恐怖は、妄想や思い込みによる体臭の悩みや対人恐怖を意味する。実際に体臭の強い人がそれに悩むことは自己臭恐怖とは呼
ばない。自己臭恐怖の人は、においの発生源が漠然として、自分では特定できないことが多いのだ。いずれにせよ、体臭の悩みは人間関係の悩
みである。ひとりで悩まず、ぜひ心身両面の専門家に相談することをおすすめする。
体臭チェックリスト
ワキガ以外の体臭は、ほとんどが生活習慣の乱れが原因。1つでも該当したら体臭発生の可能性大です。
- 肉や脂分の多い料理が好き
- タバコをよく吸う
- 運動不足
- 衣服を素肌に直接着ている
- 毎日同じ靴をはく
- 足の爪がのびている
- ストレスを感じている
- 便秘がち
- めったに汗をかかない
- かいた汗の処理をしない
- 靴がきつい
- 1日中靴をはいている
-
入浴後、すぐに衣服を着る
口臭の原因
口の中は、分泌する唾液の殺菌力で雑菌の増殖が抑えられ、口臭が起こらないようになっている。唾液に含まれるリゾチームという酵素が細菌を破壊するからだ。つまり、唾液の分泌が低下すれば、口の中の自浄作用が弱まり、口臭が発生することになる。
朝起きたときは、誰でも口が臭うものだ。これは眠っている間、唾液の分泌が少なくなり、口の中で雑菌が増えるため。ほかにも、口が渇いたり、空腹時、ストレスにさらされたときにも、唾液の分泌が減るので、口臭が発生しやすくなる。
また、口の中の歯垢や歯石もにおいの原因になる。歯垢は口の中の食ベカスをエサにして増殖した細菌のかたまりだ。歯垢が唾液に含まれるカルシウムを吸着すると、約2日で石灰化し、歯石になってしまう。もちろん虫歯や歯肉炎も口臭の原因だ。歯のかぶせものやブリッジ、義歯も、きれいにしていないと口臭の原因となる。
また舌の表面にある白いコケのような舌苔が多くなると、口臭も発生しやすくなる。もともと多少の舌苔は誰にでももあり、口腔内の細菌バランスを保つのに役立つと考えられている。胃腸の機能低下などが舌苔を増やす原因の1つだが、気になる人は週にI度を目安に、専用の舌グリーナーなどできれいにするといい。ただし、強くこすり過ぎて、味蓄の細胞が破壊されて、味覚障害に陥らないように注意したい。
口の中だけでなく、その奥の胃腸の病気が口臭を発生させる場合もある。消化器の炎症で、消化不良を起こしたり、腸内の細菌パランスがくずれて、においを発生させる。肝臓の疾患も、体内のにおい物質を分解できずに、口臭を発生させる原因となる。
糖尿病になると、唾液の分泌が低下し、またケトン体という甘酸っぱいにおい物質が全身に回って口臭や体臭になる。気管支炎、肺炎といった呼吸器系の病気、蓄膿症、アレルギー性鼻炎、扁桃腺炎といった鼻や咽喉の病気も、口臭を発生させる原因となる。
食生活の乱れ、アルコールやタバコも口臭の大きな原因となるのである。ているのかも、軽蔑されているのかも、という恐怖にさいなまれているのだ。
においを感じるカラダのメカニズム
ここで人間がにおいを感じるメカニズムを概説しよう。鼻の奥、鼻腔の天井にある粘膜には、嗅粘膜(嗅上皮)と呼ばれる部分があって、そこに嗅細胞がびっしりと並んでいる。嗅細胞とはにおいを受容する一次感覚細胞で、樹状突起を嗅粘膜内に出し、その先端に数本の嗅線毛を持っている。私たちが息を吸うとき、空気とともににおいの分子を体内に取り込む。鼻腔に入ったにおい分子が嗅粘膜を覆う粘液に溶けて、嗅線毛に存在するセンサー(受容体と呼ばれる)と結合する。それによって、嗅細胞が興奮を起こす。その興奮が電気信号となり、嗅神経を通って、嗅球(嗅覚中枢)へと伝えられ、ここで初めて人間はにおいを感知する。
しかし、この段階ではまだにおいの快・不快は決定されていない。においの快・不快を決定するのはにおいの刺激が大脳皮質に届いてから。つまりにおいの快・不快を判断するのは、一人ひとりの脳であって、もともとのにおい分子の種類ではない。においを識別する大脳皮質には、生まれ育った環境、積み重ねた体験、身についた文化、習慣、体調のよしあしなど、後天的な情報がぎっしりと詰まっている。ここにたどり着いたにおいの情報は、こういうフィルターを通って判断される。つまり、においにまつわる個人的な経験、記憶、学習が、最終的ににおいの好悪を判断してい
るのである。
年代によるにおいの変化
赤ちゃんには甘いにおいが似合う
一般的に哺乳類の赤ちゃんは生れ落ちたときは目が十分に見えない。そのため嗅覚や聴覚、触覚が大きな役割を果たす。乳をちゃんと飲むことは赤ちゃんにとって死活問題だから、母親の乳から目印になるにおいが出る。そのにおいをかぎあてて赤ちゃんは乳を飲むのである。
また赤ちゃんのカラダからは、何ともいいようのない甘いにおいがする。これは赤ちゃんの新生児微笑と同じように、親の母性(父性)本能をくすぐり、子供への虐待を防ぐためだと考えられている。このように母親の乳のにおいで赤ちゃんは泣きやみ、赤ちゃんのいいにおいで親は子供をいとおしく思う。こんなよいにおい関係から、親子関係が始まるのである。
また、外で遊び回る子供は、昔から汗くさく、ホコリくさいものだ。次ににおいを意識するのは、性ホルモンが活発化する思春期を迎え、汗腺の活動が盛んになる時代だ。大きくなって思春期を迎えた男の子、女の子はそれぞれ性徴を明らかにした強いにおいを放つ。自分の体臭を感じ始め、また同時に自分を確立する時期である。
ミドルには「におい」をつける必要も
中年を過ぎると、最近よく耳にする加齢臭の問題が起きてくる。これは「オヤジ臭さ」「オパサン臭さ」の元凶のノネナールという物質によるもの。このノネナールは、年齢を重ねてくると皮脂腺の中に、パルミトオレイン酸という脂肪酸と、過酸化脂質がふえ、この2つが結びつき、分解・酸化することで、発生するのだ。また、肉食、飲酒、喫煙、運動不足、ストレスといった生活習慣病を誘発するような生活を送っていると、当然加齢臭も強くなるといえる。このように、人間の一生は、自分の体臭と付き合わなくてはならない。一時的な脱臭、消臭で、片づかないところが体臭の悩みがつきない大きな原因でもある。
匂いに過敏になっでしまった現代人。
「清潔であること」に大きな価値をおき、抗菌、デオドラント、無菌、無臭を売りものにしたさまざまな商品が大量に売れる今の日本。しかし、つい20~30年前、両親や祖父母の時代の日本には、さまざまな生活臭があふれていた。台所で焼いたり、煮炊きする食べ物のにおい。水洗トイレが普及する以前の便所のにおい。排気ガス規制のなかった自動車。公害訴訟のない時代の工場の煤煙も都会の空を灰色に覆っていた。そんな時代への反動からか、私たちは自分たちのカラダをも、むりやり無味無臭無菌にしようとしているのではないか。
本来、動物として、さまざまな微生物や環境と美存していくはずの私たちのカラダが、全くの伴星状態になっているのではないか、と思えるほどの無臭志向である。カラダのにおいは、あなた自身の健康のパロメーターであり、カラダの状態を知る大切なサインである。行き過ぎた清潔志向は、自分のカラダの発する健康や病気の予兆を読みとる感受性を鈍らせてしまい、あなた自身の生存能力(サバイバリティ)を低下させてしまうのだ。
臭いと匂いの違い
「臭いと匂い」言葉とは、まことに恐ろしいもの。「におい」を表現するのに、日本語では「臭い」と「匂い」の2つがある。広辞苑で、「臭い」とは、くさいかおり、臭気、とあり、「匂い」とは、赤などのあざやかな、色が美しく映えること、はなやかなること、つやつやしいこと、香り、香気、光、威光、(人
柄などの)おもむき、気品、同色の濃淡によるぼかし、芸能や和歌・俳諧などで、そのものに漂う気分・情趣・余情などといったまことに豊かな世界が広がっていく。
それが「体臭」と書くと「体から出る臭いにおい」となって、「におい」という言葉がマイナスの意味に傾いてしまう。ココでは、カラダにまつわるさまざまな「におい」を考えながら、あなた白身の「におい」を健康なものにするためには、どうすればいいかを考えたい。