最近、体内で「アポタンパク」という物質の生成を抑えれば、ワキガ臭を防ぐことができるという報告が注目を集めた。このアポタンパクを減らす働きを持っているのがリンゴの繊維質といわれている。また、リンゴの繊維質は、加齢臭の原因の1つである動脈硬化を改善する働きをあわせ持っている。

ワキガ体質の人におすすめなのが、リンゴ湿布だ。リンゴー個をすりおろし、ガーゼで絞り、繊維質をわきの下に当てるという湿布法だ。ただし、すりおろしたリンゴは傷みやすいので、そのつどリンゴをすりおろしたほうがいいだろう。

香水の調香師、ウイスキーのブレンダー、ワインのソムリエなど、微妙な嗅覚で仕事をするプロフェツショナルたちは、長年の厳しい鍛錬から、10万種類ものにおいを嗅ぎわけ、ガスクロマトグラフィーでも検出できない物質の存在を知ることもある。こういう実例を知ると、人間の嗅覚は素晴らしい、と思ってしまうが、実は個人差が大きい。全体として考えれば、嗅覚は鈍いほうに入る。

また、疲労しやすいのも嗅覚の特徴だ。最初はかすかなにおいが気になっても、すっと同じにおいの環境にいると、そのうち感じなくなってしまう。これは嗅覚が鈍り、順応してしまうからである。

また、においに対する反応は、その人の置かれている条件や環境、それと何よりもその人の精神状態が大きく関係してくる。

とはいうものの、においの快・不快は一般的に次の4点から判断されるといっていい。

  1. 質   においの種類
  2. 強 度 においの強さ
  3. 容認性 好みのにおいであるかどうか
  4. 広範性 どれほどの広さでにおっているか

よいにおいか、いやなにおいかは、この4つの基準に照らし合わせて判断されるが、その快・不快の境目は個人個人によって異なり、一様にその線引きができるというものではない。

それがにおいを扱う場合の難しさでもあるのだ。 

一般に体臭のにおう人は「野蛮」といった偏見がある。1917年にエクリン腺とアポクリン腺を初めて区別したドイツの解剖学者、シーファーデッカーもそんな偏見に囚われてしまった1人だった。

彼はヒトが進化するにつれて、アポクリン腺も退化すると考え、アポクリン腺が発達している人種ほど進化の程度が劣るとした。そして北欧ゲルマン系の男性が最も進化していると主張したのである。しかしの調査で、東洋人、特に日本人はアポクリン腺の発達が悪く、白人より進化しているという結果が出てしまった。アポクリン腺の発達は進化や野蛮度とは関係なく人種的なものに過ぎないと考えるべきである。なお、人類学的にはアポクリン腺の多いのは、黒人、白人、黄色人種の順となっているが、これが人種的な優劣を表わすことにはならないのは、よくおわかりだろう。